2005年07月11日
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RSSアグリゲーターの効能・長い期間を経て初めて分かることもある

Written By: 川俣 晶連絡先

 最近、RSSとRSSアグリゲーターの1つの存在意義を実感する出来事がありました。

 それは、長期間使用を継続しなければ分からないことです。

 つまり、極短期間の試用では実感することができない種類の存在意義です。

 それは何か。

 長期間更新が止まっていたブログの再開を、即座に察知することができるということです。

事例その1 §

 たとえば、古川 享 ブログ再開もすぐに分かりました。あまりに長い期間止まっていた上に、マイクロソフトを「卒業」した古川さんが、マイクロソフトの看板を背負って始めたMSNのブログをそのまま再開するとは思ってもいませんでした。つまり、ノーマークだったわけです。しかし、RSSアグリゲーターが毎日更新をチェックしていたおかげで、それを知ることができました。

事例その2 §

 そして、今日になって、はたと気付いたのは、小林龍生さんのブログ「小林龍生の怠惰な日々」の再開です。これも、永遠に止まったままかと思っていましたが、RSSアグリゲーターが毎日更新をチェックしていたおかげで気付くことができました。

 以下が復帰第1号の内容です。

小難しい文字の話ではない! §

 古川さんの復帰が印象的だった理由については既に書いていますが、実は小林さんの復帰も印象的でした。

 その理由は、古川さんの事例と同様にかなり個人的なものですが……。

 復帰した小林さんが書いた内容は、UnicodeやISO/IEC 10646や文字文化やその他の難しい話ではなく、音楽の話でした。

 そこで、小林さんはオーケストラのメンバーを集め、そして演奏会を行ったといいます。その光景は、最近になって「のだめカンタービレ」という音楽マンガ(第28回講談社漫画賞受賞)を読みはじめたおかげで、ありありと目に浮かびます。それが正しい想像であるかは別として (笑。

 このマンガには、まさに仲間を集めてオーケストラをやる、という内容が出てくるのです。数十人かそれ以上の人数が自主的に集まる面白さと困難さ、特にそれを統率する指揮者の苦労などが良く分かりました。それが正しい理解であるかは別として (笑。

 私が作る音楽(最新作)は、ACIDを使った片手間のお遊びに過ぎないし、もちろんそれなりのこだわりは音楽の中に込めているとは言っても、一人でやる作業です。大人数で、しかもやり直しができない緊張感で行う音楽には、自分の行う作業にはない魅力を感じます。

 そういった、最近の知識や自分の体験をもとに読むと、味わいが深くなります。

 面白そうなことをやったのだな、ということが感じられます。

 そして、何より印象的なのは、その面白そうなことをやったのが、見知らぬ誰かではなく、あの小林さんだったということです。

結論 §

 おっと、うっかり結論を書き忘れるところでした。

 長いブランクを置いて復活するブログもあります。それを即座に察知するために、RSSとRSSアグリゲーターは有効である、というのが今回の実感です。

 もちろん、他にも同様の結果を出してくれる技術はあるでしょう。

 しかし、使い方が簡単で、非常に楽であり、しかも更新の検出が確実であり、更新がない時期が長くても利用者の負担にならないという特徴を全て満たすものは、あまり多くはないと思います。

 という話はさておき、実は最も注目したい点は、「長期間使い込んで初めて実感できることもある」という感想です。一時的に熱狂する技術はあれど、それが長期間持続するかどうかは別問題です。使用期間が長くなった時に色あせず、それどころか新しい魅力を放つような技術こそが、本物であると言えるかも知れません。そういう意味で、RSSとRSSアグリゲーターは本物と呼ぶに値するのかな、という気がしました。

 気がしただけで、根拠はありませんが (汗。